行動科学マネジメントとは

行動科学マネジメントとは

行動科学マネジメントは、行動分析(behavior analysis)から生まれました。行動分析学とは、人間の行動を科学的に研究する学問です。今から約50年前、アメリカの心理学者・スキナー(B.F.Skinner, 1904-1990) が急進行動分析学という学問を興しました。この学問は徹底的行動主義(radical behaviorism)の一派と位置づけられており、抽象的な概念や計測できない要素を一切排除しようとする考え方です。今では行動主義派と総称され、「行動科学」と呼ばれています。

行動分析学にはいくつかの特徴があります。

第1に、行動自体を研究する学問であり、行動から心や脳を研究する学問とは全く異なる
第2に、行動の原因を過去と現在に求める
第3に、分析に用いる原理は出来るだけ少なくシンプルにする
第4に、自己申告よりも外部からの観察を重視する

行動分析学に、応用行動分析という分野があります。研究室における実験・調査で得られた行動の原理を日常の問題に応用とする実学で、それをビジネスに応用したものが行動科学マネジメントです。実験結果から導き出された科学理論の上に成り立つメソッドであり、他のマネジメントのように、1人の優れたリーダーが経験と勘に基づいて作り上げたものとは本質的に異なっています。

行動に焦点を当て分析

動分析学は心理学の一種ですが、行動を基準にして物事を見るという、他の心理学にはない特質をもちます。

「我々はなぜ今あるような方法で行動するのか」
「どのようにして、習慣を身に付けるのか」
「どのようにして習慣を失うのか」

これらが行動分析学のテーマと言えます。すなわち「今現在の行動をしているのはなぜか、それを変化させるにはどうすればいいか」ということです。 行動分析学が焦点を合わせるのは行動のみ。第三者が観察可能なものだけが行動ではありません。スキナーの定義によると、意識や認知も1つの行動です。目に見える行動だけが行動ではないということです。行動科学マネジメントもこの考え方をベースにしています。

行動科学についての詳細

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